形成外科とは、身体に生じた組織の異常や変形、欠損、あるいは整容的な不満足に対して、「あらゆる手法や特殊な技術」を駆使し、機能のみならず形態的にもより正常に、より美しくすることによって、「みなさまの生活の質 “Quality of Life” の向上に貢献する」外科系の専門領域です。当院の形成外科は、県内では岩手医科大学に次いで患者さんが多く、日本形成外科学会の研修施設として認定されています。
口唇裂口蓋裂症・眼瞼下垂症などの顔面先天異常、手足の先天異常、顔面骨骨折などの顔面外傷、皮膚悪性・良性腫瘍の切除と再建、切断指再接着を含む手の外科、褥瘡・難治性潰瘍、熱傷、瘢痕拘縮・ケロイドなど、関連各科・大学病院と協力・連携を保ちながら幅広く診療を行っています。
口唇裂・口蓋裂症は、周辺医療機関の認知度の上昇とともに患者数も増加傾向にあります。大学病院での約20年の経験を踏まえ積極的に治療にあたっています。関連各科と協力し、大学の矯正歯科で生後早期から術前顎矯正を行い、生後3ヶ月前後で口唇形成術、1.5歳前後に口蓋形成術、10歳前後で歯槽裂部骨移植、高校生以降に最終的な修正を行っています。
眼瞼下垂症は先天的な下垂の治療はもとより、最近はご高齢の方やコンタクト・レンズの長期間使用による下垂症が増加してきています。まぶたが開きにくくなるため額にしわを寄せ、眉毛を挙げてものを見ようとするので、特有の顔貌となります。またこれが、肩こりや高血圧など他の疾患の誘因になっているとも言われています。比較的低侵襲の手術で治療効果が大きいので高齢者の方にも施行可能です。
顔面外傷の治療は、軟部組織損傷では目立つ傷跡が出来るだけ残らないように治療しています。骨折でも皮膚切開線ができるだけ目立たないように配慮し、骨折固定用プレートはあとで抜釘する必要のない、溶けて無くなる吸収性プレートを積極的に使用しています。
手足の先天異常では、1歳前後の小児の患者さんが中心となるため、安全な治療を第一に心がけています。また、合指(趾)症では術後整容的に問題となる植皮術の必要のない皮弁法を用いています。
手足の外傷は軟部組織損傷、骨折、腱損傷が多く、切断された指を手術用顕微鏡下に再接着する切断指再接着術にも対応しています。
皮膚腫瘍は年間100例以上を治療しています。特に顔面の皮膚悪性腫瘍は、外科的治療による生存率向上はもとより、できるだけ健常に近い顔貌になるよう形成外科的な手法を駆使して再建に努めています。
褥瘡・難治性潰瘍の治療は、手術症例のみならず、高齢者の褥瘡、内科的潰瘍を最新の創傷治癒理論に基づく治療で成果を上げています。また、褥瘡予防対策委員会を設け、看護科、薬剤科、栄養課、リハビリ科と協力して活動し、予防にも力をいれています。
日本形成外科学会 教育関連施設(専門医取得可能)
午前 午後 |
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 備考 | |
a | 午前 | 舘下大地 (応援:岩手医大) |
本庄省五 | 本庄省五 | ― (手術日) |
本庄省五 | |
b |
藤田弥子 |
藤田弥子 | 藤田弥子 | 藤田弥子 | |||
c | ― | ー | 第2.4:町田哲樹 (応援:岩手医大) |
箱﨑貴哉 (応援:岩手医大) |
医師名 | 役職 | 卒業年 | 主な資格等 |
本庄 省五 (ほんじょう しょうご) |
参与兼形成外科長 |
1980年 |
日本形成外科学会 形成外科専門医 皮膚腫瘍外科指導専門医 日本創傷外科学会 専門医 日本褥瘡学会 認定医 岩手医科大学元客員教授 医学博士 |
阿部 桃子 (あべ ももこ) |
形成外科医長 |
2018年 |
日本形成外科学会 |
藤田 弥子 (ふじた みこ)
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形成外科医長 |
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