特徴
整形外科は四肢および脊椎の、主に骨や関節、神経などの病気や怪我の診断・治療を行う科です。令和5年度の手術件数は866件で、現在整形外科常勤医は整形外科専門医3名と専攻医3名の計6名で、丁寧で適切な診療を心がけています。
当院は岩手県南に位置し、両磐地区および宮城県北を診療圏としており、転倒や事故などによる外傷は可能な限り全て受け入れています。また、変形性関節症や関節リウマチなどによる膝関節や股関節の疾患に対しても積極的に治療を行っています。
一方、骨軟部腫瘍や手術を要する脊椎疾患は東北大学病院や地域の関連病院と密に連携をとり治療にあたっています。
診療内容
・上肢、下肢の骨折
四肢の骨折に対して、手術による整復・固定で良好な機能回復が見込まれる場合、積極的に手術的加療を行っています。特に、高齢化に伴い多く見られる大腿骨頚部・転子部骨折では、患者さんの全身状態にもよりますが、原則として手術を行っています。当院では「大腿骨頚部骨折地域連携パス」を導入しており、入院期間が長引くことが予測される場合は、地域のリハビリ入院ができる複数の医療機関等と連携し、より高いレベルまで回復できるように取り組んでいます。
・変形性膝関節症や変形性股関節症などの関節疾患
変形性膝関節症や関節リウマチ、半月板損傷などによる痛みを伴う骨軟骨障害に対し、積極的に人工膝関節全置換術(TKA)や人工膝関節単顆置換術(UKA)を行い、日常生活動作(ADL)と生活の質(QOL)の向上を目指しています。
さらに変形性股関節症や大腿骨頭壊死などに対して人工股関節置換術(THA)を行っています。また、エコーを用いた小児の股関節脱臼の検診なども行っています。
・膝関節の前十字靭帯損傷、半月板損傷など
主にスポーツによって生じる前十字靭帯損傷に対する靭帯再建手術や半月板損傷に対する縫合術を関節鏡視下に行い、スポーツ活動への復帰をお手伝いしています。
・手根管症候群や肘部管症候群などの末梢神経障害
手根管症候群や肘部管症候群などの末梢神経障害に対し、積極的に治療を行っています。診断に難渋する場合は神経伝導速度検査を併用し、的確な診断を心掛けています。