病院長あいさつ

病院長あいさつ

ご挨拶 院長 阿部 隆之

 当院は昭和25年(1950年)に、岩手県立病院の理念である「県下にあまねく良質な医療の均てんを」という精神のもとに、両磐地区とその周辺の地域の医療を担当する広域中核病院として設立され、以来、当地域の皆様の健康の砦として努力を続けて参りました。

 2006年4月に当地に新築移転となり、同市内にあった県立南光病院と合築(合併ではありません)され、現在に至ります。2024年4月1日付けで、これまで新型コロナウイルス感染症対応などで指揮を執っていた佐藤耕一郎院長に代わり、阿部が新病院長を拝命いたしました。

 当院は、「緩和ケア病棟」「放射線治療科」を有する「地域がん診療連携拠点病院」であり、産科領域では「地域周産期母子医療センター」となっております。また、脳神経内科・脳神経外科を設置し、今後脳血管疾患に対する脳血管内治療も開始する予定です。その他多数の診療科を併設する岩手県南・宮城県北の急性期診療拠点となる総合病院です。

 しかしながら、昨今の高齢者の増加、介護を含めた医療者の人手不足から、当院だけで患者さんのケアを完遂することはできません。当地区の他の医療機関や介護施設、保健福祉機関、行政と密接に連携し、それぞれの施設の特徴を生かした医療機能分化に協力し、宮城県北も含めた両磐医療圏の皆様の健康のために職員一同努力してまいります。
 
 当院の重要な役割のひとつとして医療者の教育があります。我々は、教える側も教えながら育つということで『共育』を目標に掲げており、研修医・専攻医の教育はもとより、看護学生、薬学部学生の実習にも力を入れております。
この方たちは将来の日本の医療を担う大切な人材ですので、地域の皆様も、あたたかく見守っていただければと思います。
 
 2024年4月からは「上限規制付き医師の働き方改革」が施行され、医師の時間外労働(超過勤務)時間が規制されることによって、救急診療等に影響が出ることは避けられない状況ですが、他の職種や他の医療機関と連携し、地域の救急医療を守り抜き、皆様に安心安全なサービスが提供できるよう改革を進める所存です。皆様にご不便をかけないよう努力いたしますが、地域の方々にも、是非、かしこい病院のかかり方について関心を持っていただければ幸いに存じます。

 新型コロナウイルス感染症は5類となりましたが、いまだに市中では感染が沈静化したとは言えない状況です。市民の皆様におかれましては、引き続きの手洗い、うがい等の衛生管理を。またお手数おかけしますが、病院来院の際にはマスク着用をお願いいたします。

                               院長  阿部隆之